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国内のクラシック音楽コンクールとしては、入賞者の水準の高さと人気が高い音楽学習者の登竜門とし位置づけられております事を、参加者や先生方、演奏家の方々に心より感謝しております。昨年度は、指導者や参加者の方々のご理解とご支援のおかげで、一万人に迫る参加者数で運営面が追いつかず、一部の皆様にはご心配、ご迷惑をおかけしました事を、協会を代表いたしまして心よりお詫び申し上げます。

当協会の発足当時、課題曲が常識だったのを、個性的で創造性豊かな芸術家を時間をかけて育成したいとの思いで日本で初めて課題曲を無くしましたが、当時は審査の面で随分お叱りもありました。その時、「何か新しい事、悪いことを悪いと言える正義感は自分一人から始めよう!」との信念で、軸のぶれない運営に必死で取り組んでまいりました。人生はタイミングや運も不運もあり、思う様にはなかなかいきませんが、だからこそ、少しずつ努力するのではないでしょうか。練習は楽しいものではないかも知れませんが、先生の顔が見えてくる音楽ではなく、自分の能力や可能性を信じて自分なりの感性と主張を織り込りんだ個性的で魅力ある演奏を目指して欲しいと思います。そして、忘れて欲しくない事は、「基礎・基本を大切にして欲しい」と言う事です。平面的に書かれた楽譜をよく研究して、そこから立体的に有機的に、そして、その当時の時代感や様式感、作曲家の意図したものから、大きくかけ離れ過ぎないよう芸術性豊かな音楽に仕上げて欲しいと思います。また、練習時間の長さよりも上手く聴こえる方法を教え学ぶ事も大切です。練習以外の時間は自然に触れたり外で遊んだりし、素直に美しいものを美しいと感じる心、思いやりや命の尊さを育てて欲しいと思います。それが純粋で香り高い演奏、芸術的で完成度の高い演奏、温かみのある素晴らしい音楽に繋がっていくと思います。音楽はたった一人でも、大きなホールで多くの観客に、生きる力や勇気と希望、感動を与える事が出来る素晴らしいものです。

コンクールはとかく結果が出る為、思う様な成績が得られなかった場合、審査員や先生の指導、コンクール運営などに不満を口にする方が時々いらっしゃいますが、私は、この世のほとんどの事は常に自分に責任があると言い聞かせて今日まで来ました。受験やコンクール、スポーツ、ボランティア等、その時々何事も一生懸命にひたむきに努力する人は、将来違う職種に従事しても、必ず実を結ぶ事があると思います。物事は結果が一番大切なのではなく、夢や目的、目標に向かってコツコツと努力、研鑚を積む、その過程が重要ではないでしょうか。社会全体や人々の為に、より高い使命感と倫理観で頑張って欲しいと思います。今年も又、昨年以上の新しい驚きや感動的な演奏に出会える事を楽しみにしております。


日本クラシック音楽協会
代表 安藤 裕


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